二重敬語がダメな理由とは?間違いやすいパターンと例文・正しい使い方を紹介

「お会いになられる」「拝見させていただく」「○○社長様」、敬語の表現として間違っているものはどれかわかりますか?

「○○社長様」はちょっとおかしい気がします!

実は、3つすべて間違いなんです!

えっ!どうしてですか?

これらはすべて適切な敬語ではないんです。
この3つが適切でない理由は「二重敬語」だからです。同じ種類の敬語を重ねて使ったもので、会話においても文章においても、相手に失礼になってしまいます。
ビジネスシーンはもちろん、Webライティングの業務でも注意したいポイントです。
この記事では「二重敬語って何?」「どうしてダメなの?」「実は敬語ってよくわからない…」とお悩みの方へ、二重敬語の意味や例文を紹介します。
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二重敬語とは同じ種類の敬語を重ねて使うこと
敬語を正しく使うことは難しく、丁寧に表現しようとしたり、焦っていたりして間違った敬語を使ってしまう方も少なくありません。
敬語にはさまざまなルールがあり、ダメとされている敬語の1つに「二重敬語」があります。
二重敬語とは、1つの言葉に対して同じ種類の敬語を重ねて使うことです。

敬語を重ねて使うってどういうことですか?

先ほど挙げた「お会いになられる」を例に見ていきましょう。
「お」と「~られる」は、どちらも尊敬語です。「会う」に対して同じ種類の敬語が重なっているため、これは間違いといえます。

「お会いになる」が使い方としては正解です!
どうしてダメなの?
間違った敬語を使ってしまうことで、「日本語を正しく使えない人」だと思われるほか、丁寧すぎる表現のため相手によっては「馬鹿にされている」と感じてしまうケースもあります。
また、対面やメールのやりとりだけでなく、Webサイトのコンテンツなどで使った場合でも、閲覧しているユーザーの信頼を損なってしまう可能性もあるのです。
敬語連結との違い
敬語連結とは、「2つの言葉をそれぞれ別で敬語にし、「て」(接続助詞)でつなぐこと」を指します。
たとえば、「お読みになられる」は二重敬語ですが、「お読みになっていらっしゃる」であれば敬語連結です。
- 「読む」→「お読みになる」
- 「いる」→「いらっしゃる」
この2つを「て」でつなげているため、これは正しい敬語となるのです。
よくある間違いパターンと例文を紹介!
二重敬語には、よく間違えてしまうパターンがいくつかあります。
パターンを覚えておけばミスにも気付きやすいため、ぜひ覚えておきましょう!
CASE 1
「お(ご)」+「れる(られる)」
先ほど例にも出しましたが、「お(ご)」と「れる(られる)」はどちらも尊敬語のため、同じ敬語が重なっていると判断できます。
例
×→「お帰りになられる」「ご利用になられる」
○→「お帰りになる」「ご利用になる」
CASE 2「謙譲語」+「させていただく」

「させていただく」も間違って使う方が多いため、注意が必要です!
「させていただく」は「させてもらう」の謙譲語になるため、ほかの謙譲語と連続してしまうと、間違った敬語になります。
例
×→「拝見させていただきます」「頂戴させていただきます」
○→「拝見します」「頂戴します」

拝見や頂戴がすでに謙譲語だから、間違った使い方になるんですね!
CASE 3
「役職」+「様」
文章だけでなく、敬称でも注意が必要です。
「社長」「専務」「部長」など、敬称にはすでに尊敬の意味が含まれています。
そのため、丁寧に呼ぼうとして「社長様」「専務殿」といった表現をしてしまうと、二重敬語としてかえって失礼になってしまいます。
この場合、敬称のみで呼ぶか、「○○社長」など名前と敬称で呼ぶのが正しい表現です。
CASE 4三重敬語

三重もあるんですか?

なかなかないけど、丁寧に表現しようとするあまり、敬語が三重になってしまうこともあるんです。
たとえば、「お召し上がりになられますか?」は三重敬語です。
言葉を分解していくと、「お」+「召し上がる」+「られる」で3つの敬語が重なっています。
丁寧すぎるとかえって失礼になるため、この場合は「召し上がりますか?」で問題ありません。
使われることが多い二重敬語一覧
よく使ってしまう間違いと、その正解を一覧で紹介します。
| 基本 | 間違い | 正解 |
|---|---|---|
| 言う | おっしゃられた | おっしゃった |
| 来る | いらっしゃられる | いらっしゃる |
| お見えになられる | お見えになる | |
| お越しになられる | お越しになる | |
| おいでになられる | おいでになる | |
| 話す | お話しになられる | お話しになる |
| 聞く | お聞きになられる | お聞きになる |
| 戻る | お戻りになられる | お戻りになる |
| 帰る | お帰りになられる | お帰りになる |
| 買う | お求めになられる | お求めになる |
| 出席する | ご出席になられる | ご出席になる |
| 見る | ご覧になられる | ご覧になる |
| 行く | 伺わせていただきます | 伺います |
| 言う | 申し上げさせていただく | 申し上げる |
| 社長 | 社長様 | 社長 |
| 各位 | 各位様 | 各位 |

「おっしゃられた」とか、うっかり使ってしまったことがあるかもしれません…!

もし間違って使っている、覚えている言葉があったら、正解の形に言い換えるようにしましょう!
例外として認められている二重敬語
実は、二重敬語ではあるものの、頻繁に使われていることから例外として認められている表現もいくつかあります。
文化庁が提供している資料でも、以下のように記載されています。
「二重敬語」は,一般に適切ではないとされている。ただし,語によっては,習慣として定着しているものもある。
引用:敬語の指針|文化庁
例として、以下が挙げられます。
- お召し上がりになる
- お伺いする
- 拝見いたす
- お見えになる
- ご担当者様

使用しても問題ないとみなされていますが、なぜ間違いなのかをしっかりと理解したうえで使用するのが望ましいです!
覚えておきたい敬語の種類

二重敬語が何かわかっていても、うっかり使ってしまうこともありそうです…。
二重敬語を見分けるためにはどうしたらいいですか?

まずは、敬語の種類を理解するのがおすすめです!
まずは、敬語の種類を理解するのがおすすめです!
「これって二重敬語?」「どこか間違っている?」と感じても、判断できない方も多いのではないでしょうか。
二重敬語かどうか判断する際に重要になるのが、敬語の種類です。二重敬語は「同じ種類の敬語を重ねて使う」ことがNGですので、まずは敬語の種類から覚えていきましょう。
尊敬語
対象の人物を自分よりも高く位置付け、相手を立てる表現の敬語です。 先生・上司・社長など、自分よりも目上の相手が主語になる場合に使用します。
例
「先生がおっしゃった」「社長がいらっしゃった」「貴社」「御社」
謙譲語
自分や身内がへりくだることで、対象の相手を敬う表現の敬語です。
自分だけでなく、家族や親戚など身内が主語になる場合に使用します。
例
「先生にお会いする」「お客様をご案内する」「弊社」
丁寧語
誰に対しても使える敬語で、語尾に「です」「ます」を使う、言葉の頭に「お」「ご」をつけるなど、丁寧な言い回しで敬意を示す敬語です。
例
「会社に行きます」「ご祝儀」

区別が難しい場合、行為をする対象が「相手なら尊敬語」「自分なら謙譲語」と覚えておくと便利です!
正しい表現はどれ?二重敬語クイズ!

これまで二重敬語について解説しました。ちゃんと理解できているか、クイズで確認してみましょう!
AとB2つの選択肢を見て、正しい表現を選んでください。
二重敬語クイズ
問題1
A:佐藤部長さんはおられますでしょうか?
B:佐藤部長はいらっしゃいますか?
問題2
A:手紙をお送りしました
B:手紙をお送りさせていただきました
問題3
A:夕食をお召し上がりになられますか?
B:夕食をお召し上がりになりますか?
問題4
A:資料を拝見させていただきました
B:資料を拝見しました
※答えはまとめの下部に記載しています。
以下の記事では、間違った意味で使われやすい言葉や、同音異義語など、間違えやすい日本語についてクイズ形式で紹介しています。
ぜひ満点を目指して挑戦してみてください!
よくある質問
-
「承知いたしました」は二重敬語ですか?
-
言葉を分解してみると、「承知」という言葉に、「いたす」(謙譲語)と「ます」(丁寧語)が組み合わさっていることがわかります。
違う種類の敬語の組み合わせであるため、二重敬語ではありません。
-
二重敬語はどうやって見分ければいいですか?
-
敬語の種類を覚えておけば、間違いに気付くことができます。そのため、まずは基本的な3つの敬語の違いを把握しておきましょう。
また、文章校正ツールによっては二重敬語のミスを見つけることも可能です。
まとめ
この記事の内容をおさらいします!
- 二重敬語とは同じ種類の敬語を重ねて使うこと
- 謙譲語と丁寧語など、違う種類の敬語の組み合わせは二重敬語ではない
- 「お(ご)」+「れる(られる)」、「謙譲語」+「させていただく」の組み合わせに注意
二重敬語は、ビジネスシーンでのやりとりはもちろん、記事作成などの業務でも気を付けたいポイントです。
よくあるパターンや一覧を参考に、今後は正しい敬語を使っていきましょう!
正しい文章表現について知りたい方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
クイズの答え
問題1:B
問題2:A
問題3:B
問題4:B