ペルソナとターゲットの違いは?失敗しないための設定手順と注意点を解説

「ペルソナとターゲットの違いが曖昧なまま使っている」
「ペルソナの設定方法や分析手順に自信がない」
「なんとなく設定しているが、成果に結びついていないと感じる」
このような課題を感じたことはありませんか?
マーケティングにおいて「ペルソナ」と「ターゲット」は混同されることがありますが、それぞれの役割や活用方法には明確な違いがあります。
本記事では効果的なペルソナ設定について、以下の内容をわかりやすく解説します。
- ペルソナとターゲットの違い
- ペルソナを設計する際に検討すべき要素と設定のコツ
- 効果的な情報収集や分析の方法
この記事を読むことでペルソナとターゲットの違いを理解し、SEO施策に活かすことができます。成果につながる戦略を立てたい方は、ぜひ参考にしてください。
- 目次
今すぐ覚えよう!ペルソナとは?

ペルソナってよく聞きますが、どのようなものかあまりよくわかっていません…。

簡単にいうと、こういう人に届けたいという理想のユーザー像を、具体的な人物として設定することです。
「仮面」や「人格」の意味を持つ、ラテン語の「persona」が語源のペルソナは、自社の商品やサービスを提供するユーザーの、架空の人物像のことです。
実際に架空の人物が実在しているように、年齢や性別、職業や年収だけではなく、居住地や家族構成、趣味やライフスタイルまで、詳細に設定します。マーケティングにおいてよく用いられる戦略的な手法のひとつです。
SEO対策では、ユーザーのニーズに応えることが重要視されています。架空の人物像であるペルソナを設定しておくことで、ユーザーが何を求めているのか考えやすくなり、自社の商品やサービスの販売戦略・方向性などを決めやすくなるのです。
ペルソナとターゲットの違い

ペルソナと似ている言葉に「ターゲット」があります。両者の違いをご存知でしょうか?
ペルソナとターゲットでは、架空の人物像をどこまで詳細に設定するのかが異なります。
ターゲットは「実在する属性」を指すことが一般的ですが、ペルソナはそれよりもさらに詳細な人物像を設定します。まるで実際に存在する人物のプロフィールのように、細かく決めていくことが特徴です。
例えば、エイジングケアを目的とした化粧品を例に挙げると、ターゲットは「40代の女性」などが考えられます。
それに対して、ペルソナは以下の表のようになります。
| ターゲット | ペルソナ |
| 40代 女性 会社員 | 東京花子 45歳 パート勤務 年収は100万円 東京都△△区在住 夫、長女(16歳)、長男(12歳)の4人家族 カフェ巡りとキャンプが趣味 キャンプによる日焼けと加齢による肌の衰えに悩んでいる |
ターゲットは「人物像に幅を持たせた大まかな概要」で設定しますが、この表からもわかるように、ペルソナはターゲットをさらに絞り込み「リアルな人物像」を設定するのです。
ペルソナ設定ができていないとどうなる?
ペルソナを設定しないままでは、届けたいターゲットに効果的なアプローチができません。たとえば、誰に届けたいのか決めずに広告を出しても、思うような成果にはつながらないでしょう。
また、ペルソナが設定されていないと、社内や外注スタッフとの認識にズレが生じることがあります。ライターやデザイナーに商品やサービスの方向性が伝わらず、修正が発生するケースも少なくありません。
このような無駄や混乱を防ぎ、効率的かつ効果的にマーケティングを行うためにも、ペルソナ設定は欠かせない要素です。
ペルソナを設定するときに検討しておきたい要素

ペルソナ設定は、具体的にどのような項目を設定すればよいのでしょうか?

年齢や職業といった基本情報に加えて、日々の行動パターンやよく使うメディア、抱えている悩みまで細かく人物像を設計します。
ペルソナは、企業やブランドがターゲットとする顧客のリアルで具体的なイメージです。ある商品や提供サービスを「どんな人物が使うのか」「どんな人物に求められているのか」というニーズを絞り込んだ人物像で設定していきます。
- 年齢
- 性別(あるいは性別が関わるかどうか)
- 学歴
- 職業
- 肩書(職場での地位)
- 年収
- 家族構成
- 趣味、余暇の過ごし方
- 居住地域
- 住居(持ち家、実家、賃貸など)
- よく使う媒体・デバイス(PC、スマートフォン、タブレット、その他)
- よく使うSNS(X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、LINE、その他)
- 1日の行動パターンやスケジュール
- 悩みやほしいもの
- 悩みを解決したあと、またほしいものを手に入れたあと、どうなりたいか
年代や世代にもよりますが、現在はインターネット検索やSNSでの波及(いわゆる「バズり」)による商品情報取得が主な手段となっている傾向があります。以前のように、テレビでのプロモーションやCMで情報を得る商品なのか、インターネットが主戦場なのかは、ペルソナ設定で重要な要素です。
たとえば、スマホで情報を取得することがほとんどというペルソナユーザーの場合は、1日のタイムスケジュールも細かく検討します。
どんなタイミングで、どの媒体を使って調べているのか、仕事が終わってからか通勤時間かなども考えて設定すると、自社商品との接点がわかり、広告配信の判断にも役立ちます。

ただし、顧客分析によってこの設定したペルソナが大きく実情と乖離しているとわかる可能性もあり得ます。その場合はペルソナを改変することもあります。
ペルソナの設定方法の手順

ペルソナの重要性は理解できたのですが、実際にどう設定すればいいのかイメージがわきません…。

実際にどのようにペルソナを設定するのか、設定方法を見ていきましょう!
ペルソナの設定は、いきなり人物像を作るのではなく、以下の3つのステップで進めるのが基本です。
それぞれのステップで押さえるべきポイントを見ていきましょう。
自社の強みを分析する
まずは、自社の強みを分析することから始めましょう。
分析には、「3C分析」のフレームワークを用いることをおすすめします。3Cとは「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の頭文字をとったもので、この3つの視点から分析を行います。
市場の動向やユーザーのニーズ、自社と競合他社の強み・弱みを整理することで、ビジネスの現状を多角的に捉えることができます。
この分析を通じて、ペルソナ設計に必要な「誰に・何を・どう届けるか」の方向性が見えてきます。
ターゲットの情報を収集する
次に、ペルソナとなるユーザー像を明らかにするために、ターゲットの情報を収集します。
このステップでは、自社の商品やサービスをすでに購入したユーザーや関心を持っているユーザーのデータをもとに、属性や行動の傾向を探ります。
具体的な情報方法としては、以下のような手段が挙げられます。
- 購入履歴
- アンケートやインタビュー
- 問い合わせやレビュー
- Webサイトのアクセス解析
- 競合他社の調査結果
特に、貴重なデータとして積極的に集めたいのがユーザーの声です。
すでに商品やサービスを購入したユーザーは、完成されたペルソナのような存在です。リアルな意見や感想をもとに、ユーザーが感じている課題点などを整理しましょう。
また、購入や契約に至らなかった、内容に満足しなかったなどユーザーの不満や懸念点は、商品やサービスの販売戦略や方向性だけではなく、商品やサービスそのものの改善にも活用できます。
BtoBの場合も情報収集は欠かせません。
法人がサービス対象になる場合は、個人のニーズを深掘りするよりも、会社そのものや担当者に焦点を当てて課題を深掘りするのがおすすめです。
業種・市場規模・売上規模・従業員数など、BtoCと同様にできるだけ多くの情報を集めておきましょう。
収集した情報を整理しペルソナ像を書き出す
最後に、得られたユーザーの情報をもとに、詳細な人物像を書き出しましょう。よりリアリティのある人物像を設定できるように、必要な項目と要素を埋めていきます。
| 基本情報 | 名前・年齢・性別・住所・居住状態(持ち家、賃貸、実家など)・家族構成・身長・体重・結婚や恋人の有無・交友関係・最終学歴 |
| 仕事に関する情報 | 職業・役職・年収・通勤にかかる時間 |
| ライフスタイル | 趣味・平日と休日の1日のスケジュール |
| 趣味嗜好 | よく見るテレビ番組や動画チャンネル・好きなブランド・購読している雑誌 |
| 価値観や目標・現在の状況 | 将来の夢・現在の悩み |
| 情報収集の方法 | よく見るWebサイトやSNS・インターネットの利用状況と利用時間・デバイスの種類 |
それぞれの項目と要素も、具体的に設定します。
たとえば、趣味が映画鑑賞なら、どのようなジャンルの映画が好きなのか、映画館で見るのか動画配信サービスで見るのかまで、細部まで決めていきます。
ペルソナの設定では、人物の顔を見える状態にすることが理想です。
鮮明にユーザーをイメージできると、自社の商品やサービスを利用するユーザーのニーズを把握しやすくなるため、より適切なマーケティングができるようになります。
ペルソナの情報収集方法

ペルソナ設定に必要な情報はどんな方法で集めればいいですか?

ユーザーの声や行動データなど、さまざまな視点でのデータを収集します。
ペルソナの人物像を明確にするためには、ユーザーに関する情報収集が欠かせません。
代表的な情報収集方法は、次の3つです。
それぞれの方法を、詳しく見ていきましょう。
既存顧客へのインタビュー
既存顧客を年齢や性別、居住地などでグループ分けし、代表的な顧客層にインタビューを行います。
インタビューする人数は多ければ多いほどいいですが、かかる手間やコストを考慮すると、最低限の人数に抑えるのがおすすめです。
1対1で話を聞くほか、複数人を集めて同時に話を聞いたり、実際に利用しているシーンで感想を聞いたりと、さまざまな方法があります。
自社の商品・サービスに興味を持ったきっかけ、購入・契約に至った理由など、質問する内容をあらかじめ決めてインタビューを行いましょう。
アンケート調査
既存顧客へのアンケート調査も1つの方法です。自社で調査できればコストを削減でき、ターゲットユーザーの意見を直接聞くことができます。
より多くのデータが欲しい場合は、リサーチ会社へターゲットユーザーへのアンケートを依頼する方法もあります。
社内でのヒアリング
営業や販売など、直接顧客と関わる社員へのヒアリングもおすすめです。
顧客を理解している社員に話を聞くことで、顧客のニーズや特性を新しく知ることができます。
ペルソナのデータを集めるために適切な調査方法を考えて、信頼できるデータを集めるようにしましょう。
ペルソナ設定の注意点と分析方法

ペルソナを設定する際の注意点も知りたいです!

ペルソナを正しく設定するために、注意点を確認しておきましょう!
誤った方法でペルソナを設定してしまうと、マーケティングの効果を大きく下げてしまう恐れがあります。
ペルソナ設定の際は、次の5つのポイントを押さえておきましょう。
実在する人物像を設定する
ペルソナを設定する際は、空想上の人物ではなく、現実にいそうなリアルな人物像を描く必要があります。誰が見ても共感できるようなペルソナでなければ、実際のマーケティングには活かせません。
たとえば、高級化粧品を販売するために、「高級住宅街に住む会社経営の夫を持つ専業主婦」をペルソナに設定したとします。
しかし、設定したペルソナが自分の周囲では見かけない人物の場合、リアルに想像できないため、施策の方向性がブレてしまう可能性があります。
「こういう人っているよね!」と誰にでも共感してもらえる、実在する人物像を設定することが大切です。
ただし、あまりにも複雑に設定してしまうと間違った方向でマーケティングを進めてしまう可能性もあるため、必要のない項目や要素は削除し、わかりやすい人物像を設定しましょう。
画像や写真も利用する
ペルソナを設定する際には、チームのメンバーの誰もがより詳細な人物像を想像できるように、画像や写真の利用をおすすめします。
ペルソナの認識にズレがあるとマーケティングの方針がぶれてしまい、成果につながらない原因にもなります。
文章だけでは共通イメージを持ちにくいですが、画像や写真を見ればペルソナを正確にイメージできるため、ズレが生じることを防ぎます。
ペルソナとなる人物だけではなく、ペルソナが住んでいる部屋や使っていそうな持ち物など、ライフスタイルが伝わるようなイメージもあわせて用意すると、よりリアルなペルソナ像をチームで共有できるので効果的です。
定期的に見直す
ペルソナは一度設定したからといって、終わりではありません。設定後もペルソナと実際のユーザーにズレがないかどうかの定期的な確認が必要です。
実際のユーザーの環境は、日々変化しています。設定時には販売されていなかった新商品や新サービスが登場したり、社会情勢が変わったりするため、古いペルソナと実際のユーザーとの間にズレが生じることが多々あります。
作りっぱなしのペルソナを参考にしていると、マーケティングが的外れになってしまい、成果につなげられなくなるでしょう。
ズレに気づくためには、データの収集を定期的に行ってユーザーの動向を把握し、設定済みのペルソナと比較します。ズレがあった場合は、実際のユーザーにあわせて、ペルソナの項目と要素を修正しましょう。
必要なデータを厳選する
ペルソナを設定する際は、情報を詰め込みすぎないように注意しましょう。
より具体的な人物像を描こうとして、年齢・職業・趣味・行動パターンなど多くの要素を盛り込みすぎると、かえってペルソナ像がぼやけてしまいます。
本当に必要なデータに絞ることで、伝えるべき人物像が明確になります。情報は多ければよいわけではなく、目的に合った要素を厳選して設定しましょう。
正確なデータを利用する
データの内容によってペルソナの人物像も変わってしまうため、データの量だけでなく、正確性も重要です。
正確なデータを参照するためには、「ユーザーの声」である一次情報からデータを集めましょう。SNSやブログ、インタビューやアンケートなどを活用するのがおすすめです。
そのほか、人口動態調査や総務省統計局が発表するデータなど、信ぴょう性が高いデータを選ぶようにしましょう。
ペルソナを設定する4つのメリット

ペルソナの設定は必須なのでしょうか?

必ずしも設定しなければならないというわけではありませんが、設定することで多くのメリットがあります。
ペルソナを設定する主なメリットは、次のとおりです。
ペルソナを設定することでどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
SEO対策に有効になる
GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果で、上位表示を獲得するためには、ユーザーのニーズを満たさなければなりません。
ペルソナを設定すると、ユーザーのニーズを把握しやすくなるため、SEO対策に大いに役立ちます。
チームで共通した人物像を想像できる
ペルソナを設定すると、チームで共通した人物像を想像できることがメリットです。
チームには、性別や年齢、仕事内容や価値観が異なるさまざまなメンバーが所属しているため、ターゲットが曖昧だと、それぞれが想像する人物像も変わってきます。
特定の人物像をペルソナとして設定すると共通の人物像を想像できるため、チーム全体で同じ方向を向いて進むことができます。
ユーザーの悩みや疑問を見つけやすくなる
詳細な人物像を設定すると、ユーザーの悩みや疑問を見つけやすくなることもメリットの1つです。ペルソナのライフスタイルや趣味を分析し、行動や心の動きを想像することで、具体的なニーズや課題を把握しやすくなります。
ユーザーの悩みや疑問を解消する際の行動を想像すれば、集客効果の高い施策を実施できます。
マーケティング施策の精度が高まる
ペルソナが明確になれば、ユーザーの行動や考え方を具体的に想定しながら施策を組み立てられるようになります。
届けたい相手の生活や思考に沿った施策を選べる点が、ペルソナの大きな利点です。感覚や思いつきではなく、根拠に基づいた判断ができるようになります。
効果的なアイディアをスムーズにまとめることができれば、結果として時間やコストの削減にもつながるのです。
ペルソナに関するよくある質問
なぜペルソナが必要なんですか?
ペルソナの設定によって、効率的かつ効果的なマーケティングを実施できるからです。
ペルソナが決まっていれば、どういったユーザーに商品・サービスを届けるのか、スタッフ間の認識を統一できます。本当に効果的なアイディアを導き出せるため、コミュニケーションや時間のロスが少なく済むのです。
また、ユーザーの代表ともいえるペルソナのニーズを満たすことで、結果的にそのほかのユーザーのニーズを満たすことにもつながります。
ペルソナの情報は商品・サービス開発に活かしたり、マーケティングに取り入れたりすることで、売上の向上にもつながるのです。
ペルソナ設定のコツはありますか?
とにかく市場を分析することです。お客様へのアンケートやインタビューなどで収集したデータを駆使しましょう。
アンケートは、メールやSNSを活用する以外にも、実店舗を訪れたユーザーに書面で行う方法もあります。実際に商品やサービスを購入したユーザーの、年齢や性別などの属性や、感想やニーズなどの情報を、ペルソナの設定に活かします。
また、インタビューでは、購入に至った要因や、趣味やライフスタイルなど、さらに踏み込んだ情報の収集が可能です。インタビューで得た情報をもとにペルソナを設定すれば、より具体的な人物像を作り上げられます。
ペルソナ設定後の分析はどのようにすればいいですか?
ペルソナを設定したら、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどのアクセス解析ツールを使って、ユーザーの属性や流入キーワードを確認しましょう。
アクセス解析ツールを使えば、ユーザーの行動や趣味、特性に関するデータを収集できます。
ペルソナを設定する際には、思い込みや主観で人物像を決めることはNGです。
例えば、「若い女性はSNSが好き」「共働き世帯は金銭的に余裕がある」など、先入観でペルソナを設定すると、マーケティングの方向性を見誤ってしまいます。
実際にWebサイトを訪問したユーザーを分析して得た客観的なデータを、人物像と照らしあわせることで、ペルソナが正しく設定できているかどうかを確認できます。
ターゲットとペルソナの違いは何ですか?
ターゲットは「30代女性・会社員」などのように、属性ベースで大まかに設定された層を指します。
ペルソナはそのターゲットの中から代表的な人物を1人に絞り、年齢・趣味・悩み・行動パターンなどを詳細に設定した架空の具体的な人物像です。
まとめ
ペルソナとは、自社の商品やサービスを提供するユーザーの「架空の人物像」のことです。より詳細に人物像を設定する点が、ターゲットと異なります。
ペルソナの設定は、共通した人物像を作り上げる重要な作業です。
実際のデータをもとに、身近にいそうなリアルな人物像を作ることで、SEO対策などのWebマーケティングに関わるすべての人が、ユーザーをイメージしやすくなります。
集めたデータをもとにユーザーのニーズを探ってみると、今まで想定していたものとは違うユーザー像を新たに発見できるかもしれません。
ユーザーに本当に届く戦略を立てるためにも、ぜひペルソナ設計を活用してみてください。













