BingがAI Copilot応答のオフ機能をリリース

BingがAI Copilot応答のオフ機能をリリース

Microsoft Bingが、検索結果からCopilotのAI応答を表示しないようにする新しい方法を発表しました。Chrome/Edge向けのブラウザ拡張機能(プレビュー版)と、検索クエリ末尾に「-ai」を追加するコマンドの2つが用意されています。「AIをいつでも使いたいわけではない」というユーザーニーズに応える動きで、AI検索が当たり前になった時代における新しいUI設計の方向性を示しています。

参照元:Search Engine Roundtable「Microsoft Bing Gives Searchers A Way To Disable AI Copilot Answers」

Microsoftが発表した内容

Bingが提供開始した「AI Copilot応答オフ機能」は、利用方法が2つ用意されています。第一に、Chrome/Edge向けの専用ブラウザ拡張機能(プレビュー版)です。インストール後、ワンクリックでAI機能のオン/オフを切り替えられます。第二に、検索クエリの末尾に「-ai」を追加するコマンド形式です。たとえば「best looking seo -ai」と検索すると、Copilot Searchの要約が表示されない、従来型の青いリンクが並ぶ検索結果が返ってきます。

マイクロソフトの検索部門責任者兼社長であるジョルディ・リバス氏は、Xでこの発表について次のように述べています。「Bingにプレビュー版の拡張機能をリリースしました。これを使えば、AIチャットのような機能をワンクリックでオン/オフできます」。さらに「ユーザーが常に当社が提供する検索体験において選択肢を持っているという確信を持てるようにするための、シンプルながらも重要な一歩」と位置付けています。

なぜ「拡張機能」なのか

「ブラウザ拡張機能ではなく、Bingアカウントの設定でトグルスイッチを用意すればいいのではないか」という疑問は、X上でも複数のユーザーから投げかけられました。これに対しMicrosoftのマイケル・シェクター氏は次のように回答しています。

「AIは検索において大きな成果を上げていますが、調査によると、誰もが常にあらゆる場面でAIを使いたいわけではないことが分かっています。この拡張機能を使えば、その時々に最適なエクスペリエンスを選択できます。Bingで構築しているAIエクスペリエンスを誇りに思うと同時に、ユーザーの声に耳を傾け、真に役立つ製品を作ることに常に誇りを持ってきました」。

別のコメントではシェクター氏は「最も関心のあるユーザーが、私たちにより良い方向性を示してくれる」と述べ、本機能がプレビュー段階であること、そしてフィードバック収集を主目的としていることを明示しています。プロダクト全体への正式統合は、こうした熱量の高いユーザーの利用パターンを分析してから判断する方針のようです。

DuckDuckGoとの対比と市場動向

記事内でバリー・シュワルツ氏が指摘しているのが、検索エンジンDuckDuckGoの利用者急増という現象です。DuckDuckGoはAIによる回答を検索結果に含めないことから、AI回答に疲れたユーザーの受け皿として最近注目を集めています。今回のBingの動きは、「AI機能の充実」と「AIを使わない選択肢」の両方を提供することで、両極のユーザー層を取り込もうとする戦略 と読み解けます。

実際、コメント欄では「BingはAIの混乱の多くを嫌がってGoogleから離れる人々を取り込めるかもしれない」「BingはGoogleと違う存在になるべき」といった、反AI志向のユーザーからの肯定的な反応も寄せられています。

SEOタイムズの見解

今回のBingの動きは、SEOタイムズとしては「AI検索時代における『選べる体験』の重要性が、検索プラットフォーム側にも明確に認識され始めた」シグナルと捉えています。

2026年に入ってからのGoogleの動きは、AI OverviewsやAI Modeを中心とした生成AI体験の強化に明確に振れています。これに対しMicrosoftは、AI機能を拡充しつつも、同時にユーザーに「AIをオフにする選択肢」を提供することで、差別化を図る道を選んだ形です。シェクター氏が言うように「誰もが常にAIを使いたいわけではない」という事実は、SEO担当者・コンテンツ制作者にとっても重要な示唆です。AIで完結する用途と、自分の目で従来型のリンク一覧を見て判断したい用途は、ユーザーの中で共存しています。

弊メディアが注目するのは、Bingでの「-ai」付き検索が一定割合存在する場合、そのトラフィックは従来型のオーガニック検索の流入に近い性質を持つ という点です。AI回答に引用されるための施策(独自性・専門性・人間の経験)と、従来型の検索結果でクリックされるための施策(タイトル最適化、メタディスクリプション、構造化データ)の両方を、今後もバランスよく続ける必要があります。「AI最適化」と「従来型SEO」のどちらかに振り切るのではなく、両者を並行投資する姿勢が、結果的にどの検索体験でも勝てるサイトを作る道筋になります。

まとめ

Bingの「AI Copilot応答オフ機能」は、ユーザーに検索体験の選択肢を提供する象徴的なリリースです。Microsoftがフィードバックを基に正式機能へ昇格させるか、あるいは別の形に進化させるかは未定ですが、AI検索一辺倒ではない市場の声に検索プラットフォームが応え始めた点は重要です。SEO担当者は、AI回答とリンクベース検索結果の両面でユーザーに届く設計を、これからも継続していきましょう。

この記事を書いた人

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SEO Writer / SEOタイムズ編集部

読者インサイトを分析し、行動につながる構成を設計。E-E-A-Tを重視し、専門家監修と実データで信頼性を担保。コアアップデートやAI検索動向を常にモニタリング。一次情報の検証や実例を用いた有益な情報を発信していきます。