2024年に義務化されたウェブアクセシビリティとは?今すぐできる6つの対策を解説

2024年に義務化されたウェブアクセシビリティとは?今すぐできる6つの対策を解説

2024年に義務化されたウェブアクセシビリティとは?今すぐできる6つの対策を解説

「ウェブアクセシビリティの意味や重要性がよくわからない」
「自社のWebサイトがウェブアクセシビリティに対応できているか不安」
「何から始めればよいのか、具体的な対策がわからない」

このような課題を抱えていませんか?

ウェブアクセシビリティとは、誰もがストレスなくWebサービスを使えるようにするための考え方です。法律やガイドラインの整備が進み、今では企業サイトにとっても欠かせない視点のひとつとなりました。

本記事ではウェブアクセシビリティの基本について、以下の内容をわかりやすく解説します。

  • ウェブアクセシビリティの概要とWebサイト運営への影響
  • ウェブアクセシビリティ対策の方法
  • ウェブアクセシビリティとSEOの関係性

この記事を読むことでウェブアクセシビリティについての理解が深まり、誰にとっても使いやすいWebサイトの構築ができるようになります。ウェブアクセシビリティ対応に取り組みたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ウェブアクセシビリティとは?

ウェブアクセシビリティとは何ですか?

誰もがストレスなくWebサイトを使えるようにするための設計方針です。

ウェブアクセシビリティとは、年齢や障害の有無に関わらず、すべての人がWebサイトやWebアプリケーションを利用できるようにする取り組みのことです。

「accessibility」は「access(アクセス)」と「ability(能力)」を組み合わせた言葉で、「アクセスのしやすさ」を意味します。

視覚障害のある方がスクリーンリーダーを使ってWebサイトの内容を理解できるようにしたり、手の不自由な方がマウスを使わずキーボードだけでWebサイトを操作できるようにしたりすることを指します。

ウェブアクセシビリティで恩恵を受ける人

対象となるのは視覚や聴覚に障害のある方だけではありません。以下のような、誰もが直面しうる状況にも対応します。

高齢者視力や聴力の低下、細かい操作が難しい
一時的な障害骨折で片手が使えない、目の手術後で画面が見づらい
状況的な制約明るい屋外でスマホ画面が見えにくい、騒がしい場所で音声が聞こえない
技術的な制約低速なインターネット回線、古いデバイスの使用

ウェブアクセシビリティを向上させることは、特定の人だけでなく、すべてのユーザーにとって使いやすいWebサイトを作ることにつながるのです。

ウェブアクセシビリティとユーザビリティとの違い

ウェブアクセシビリティとユーザビリティはどちらもWebサイトの使いやすさに関わる概念ですが、目的や対象とする範囲が異なります。

ウェブアクセシビリティ障害のある方や高齢者など、さまざまな状況のユーザーがWebサイトにアクセスできる状態を目指す
ユーザビリティアクセスしたユーザーが特定の目的を効率よく達成できるかどうかといった、使い勝手の良さを追求する

ユーザビリティが「使いやすさ」を高めるものだとすれば、ウェブアクセシビリティは「使える人を増やす」ための取り組みといえます。

ウェブアクセシビリティ対応が義務化された背景

ウェブアクセシビリティへの対応が求められるようになった背景には、法律の改正があります。

2024年4月施行の障害者差別解消法の改正

2024年4月1日、改正「障害者差別解消法」が施行されました。これまで努力義務とされていた民間事業者への「合理的配慮の提供」が、義務化されています。

合理的配慮とは、障害のある方が日常生活や社会参加をする際に直面する障壁を、事業者が過度な負担にならない範囲で取り除くことを指します。Webサイトやオウンドメディアを運営する事業者も、この法律の対象です。

合理的配慮と環境の整備の違い

障害者差別解消法では「合理的配慮の提供」と「環境の整備」は別のものとして位置づけられています。

内容義務・努力義務
合理的配慮の提供提供障害のある方から申し出があった際に、個別の状況に応じた対応をすること義務
環境の整備不特定多数の障害のある方に向けて、あらかじめバリアフリー化などの対応をすること努力義務

ウェブアクセシビリティの整備は「環境の整備」として位置づけられており、現時点では努力義務とされています。

だからといって対応しなくて良いわけではありません。誰もが使えるWebサイトを目指すことは、企業としての社会的責任のひとつといえます。

違反時の罰則規定はない

この法律では、民間事業者による違反があった場合でも、直ちに罰則が科されるわけではありません。

ただし、同一の事業者が不当な差別的取扱いを繰り返し、行政からの指導や勧告に従わず報告命令にも違反した場合には、20万円以下の過料が科される可能性があります。

Q7.企業などがこの法律に違反した場合、罰則が課せられるのでしょうか。

A. この法律では、民間事業者などによる違反があった場合に、直ちに罰則を課すこととはしていません。

 ただし、同一の民間事業者によって繰り返し障害のある方の権利利益の侵害に当たるような差別が行われ、自主的な改善が期待できない場合などには、その民間事業者が行う事業を担当している大臣が、民間事業者に対して報告を求めることができることにしており、この求めに対して、虚偽の報告をしたり、報告を怠ったりしたような場合には、罰則(20万円以下の過料)の対象になります。

引用:内閣府|障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律についてのよくあるご質問と回答<国民向け>

参考:デジタル庁|ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック

参考:政府広報オンライン|ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説!

罰則がないからといって対応を後回しにせず、すべてのユーザーが利用しやすいWebサイトづくりを進める必要があります。

ウェブアクセシビリティの基準とガイドライン

ウェブアクセシビリティの基準には、国際規格である「WCAG(ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)」と、日本国内の規格である「JIS X 8341-3」があります。

WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)とは

WCAG(ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)は、W3C(World Wide Web Consortium)が定めた、ウェブアクセシビリティに関する国際的なガイドラインです。

障害の有無に関係なく、すべての人がWebコンテンツを利用できるようにするための設計基準と条件が体系的にまとめられています。

WCAGの基本的な考え方は、次の4つの原則に基づいています。

項目内容
知覚可能(Perceivable)ユーザーが情報を認識できる状態にすること
操作可能(Operable)すべてのユーザーがWebサイトを操作できること
理解可能(Understandable)情報や操作方法が理解しやすいこと
堅牢性(Robust)支援技術や将来の技術にも対応できる構造であること

この4原則のもと、達成基準がレベルA・AA・AAAの3段階で定義されており、Web制作・運用時の具体的な指針となります。たとえば「画像には代替テキストを設定する」はレベルA、「テキストと背景のコントラスト比を4.5:1以上にする」はレベルAAの基準です。

参考:ウェブアクセシビリティ基盤委員会|非テキストコンテンツ:達成基準 1.1.1 を理解する

参考:ウェブアクセシビリティ基盤委員会|コントラスト (最低限):達成基準 1.4.3 を理解する

JIS X 8341-3とは

JIS X 8341-3は、日本産業規格(JIS)が定めるウェブアクセシビリティの国内規格です。正式名称は「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」といいます。

この規格は、WCAGの内容をベースにしており、基本的な考え方や原則はWCAGと同じです。日本国内の公的機関のWebサイトでは、JIS X 8341-3への適合が義務付けられています。

JIS X 8341-3ではWebサイトのアクセシビリティ対応状況を評価するために、達成の難易度に応じて3つの適合レベルが設定されています。

適合レベル内容
レベルA(最低基準)最低限のアクセシビリティ要件
レベルAA(推奨基準)より多くのユーザーに対応できる実用的な基準
レベルAAA(最高基準)すべてのユーザーにとって最も使いやすい理想的なレベル

この等級区分はWCAGと同じ構成です。多くの場合、レベルAAを目標にすることが推奨されています。

また、JISでは「試験方法」や「試験結果の公開方法」も記載されており、形式的な準拠だけでなく透明性ある評価・報告も重視されています。

初心者でもできるウェブアクセシビリティ対策

さっそくウェブアクセシビリティ対策に取り組みたいのですが、何からやればいいのかわかりません…。

まずは、特別なツールがなくてもできる基本的な対策から始めてみましょう!

ウェブアクセシビリティと聞くと難しく感じるかもしれませんが、基本的な対策の多くは特別な技術や高額なツールがなくても実践できます。

まずは、以下の対策から始めてみましょう。

これらは、視覚障害や聴覚障害のある方、高齢者、一時的に不自由を感じている方など、幅広いユーザーの利用体験を向上させるものです。

それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。

見出し構造を正しく使う

Webページの見出しは、単なる装飾ではありません。Webページの内容を整理し、情報の流れをわかりやすく伝えるための大切な要素です。

スクリーンリーダーを使うユーザーは、見出しを頼りにWebページ全体の構造を把握でき、必要な情報に直接ジャンプできます。

h1からh6までの6段階の見出しタグは、文書の階層構造を表すものです。h1が最上位の見出し、h2がその次の階層、h3はh2の配下というように、入れ子構造で使用します。論理的な階層構造で順番を飛ばさずに使用することが推奨されています。

見た目だけで見出しタグを使用しているケースがよく見られます。たとえば「この部分を大きく目立たせたいから」という理由でh1やh2を使うのは誤りです。見出しタグは文書の構造を表すために使い、見た目の調整はCSSで行いましょう。

見出しタグを使う際のポイントは、以下のとおりです。

  • 1ページにh1は1つだけ使用する
  • 階層を順番通りに使う
  • 見た目はCSSで調整する
  • 内容を表す見出しテキストにする

正しい見出し構造はすべてのユーザーにとって読みやすく、検索エンジンにも理解されやすいWebページを作る基本です。

画像に代替テキストを設定する

画像に代替テキスト(alt属性)を設定することは、ウェブアクセシビリティの基本です。代替テキストとは、画像が表示されない場合やスクリーンリーダーで読み上げられる際に、画像の内容を説明するテキストを指します。

視覚障害のある方がスクリーンリーダーを使ってWebページを閲覧する際、画像そのものを見ることはできません。その代わりに、代替テキストが読み上げられることで、画像が何を表しているのかを理解します。

代替テキストは、画像の役割や文脈に応じて適切な内容を記述しましょう。

情報を伝える画像の代替テキスト例

<img src="graph.png" alt="2025年の売上推移グラフ">

商品画像の代替テキスト例

<img src="chair.jpg" alt="木製ダイニングチェア、ナチュラル色、背もたれ付き">

デザイン上の装飾のみを目的とした画像の場合は、alt属性を空にします。スクリーンリーダーがその画像を読み飛ばし、不要な情報で混乱することを防ぐためです。

代替テキストの設定は、すぐに実践できる対策です。新しく画像を追加する際は必ず代替テキストも一緒に設定する習慣をつけましょう。

リンクテキストをわかりやすくする

リンクテキストとは、Webページ上でクリックやタップできる文字リンクのことです。アクセシビリティの観点では、このテキストがリンク先の内容を明確に伝える表現になっている必要があります。

スクリーンリーダーには、Webページ内のリンクだけを一覧表示する機能があります。視覚障害のある方は、この機能を使ってリンク先を確認し目的の情報へ移動します。

このとき、すべてのリンクが「こちら」「詳細はこちら」となっていると、どのリンクがどこへ繋がっているのか判断できません。

リンクテキストは、リンク先のWebページやコンテンツの内容を具体的に示すようにします。

悪い例(曖昧な表現)

  • 詳しくはこちら
  • こちらをクリック
  • Read more

良い例(目的がわかる表現)

  • 商品の仕様について詳しく見る
  • お問い合わせフォームに進む
  • 2025年版レポートをダウンロード

リンクを設定する際は、「このテキストだけで内容が伝わるか」を意識しましょう。

読みやすい配色とコントラストにする

テキストと背景の色の組み合わせは、ユーザーの読みやすさに大きく影響します。十分なコントラスト(色の明暗差)を確保することで、視覚障害のある方や高齢者だけでなく、すべてのユーザーが快適に情報を読み取れるようになります。

WCAGでは、読みやすさを確保するために以下の基準が定められています。

基準内容
レベルAA(推奨基準)通常のテキスト:コントラスト比 4.5:1以上大きなテキスト:コントラスト比 3:1以上
レベルAAA(最高基準)通常のテキスト:コントラスト比 7:1 以上大きなテキスト:コントラスト比 4.5:1 以上

※大きなテキストとは、18pt以上、または太字14pt以上のテキストを指します。

この基準を満たすことで、視覚的に弱視のユーザーや明るい屋外でスマートフォンを使う人など、一時的に視認性が下がる環境でも読みやすさが確保できます。

読みにくい配色の例

薄いグレーのテキスト × 白い背景コントラスト比が低く、視認性が悪い
淡い黄色のテキスト × 白い背景明るい色同士で判別が困難
鮮やかな赤のテキスト × 黒い背景色の組み合わせによっては目が疲れやすい

読みやすい配色の例

黒いテキスト × 白い背景最も高いコントラスト比で読みやすい
濃紺のテキスト × 白い背景十分なコントラストを保ちつつ柔らかい印象
白いテキスト × 濃いグレーの背景反転配色でも読みやすさを確保

デザイン性も大切ですが、配色を選ぶ際は「誰でも読めるかどうか」を優先しましょう。
色だけに頼らず、太字や下線、アイコンなどで情報を補足することも効果的です。

キーボードだけで操作できるようにする

マウスを使わずキーボードだけですべての操作ができることは、ウェブアクセシビリティにおいて重要な要素です。マウスが使えないユーザー、視覚障害のあるユーザー、手の自由が利かない方などにとって、キーボード操作の対応はWebページを利用するための必須条件だからです。

多くの支援技術は、TabキーやEnterキーを使ったキーボード操作を前提に動作しています。そのため、フォームやボタン、メニューなど、あらゆるインタラクティブな要素がキーボードでアクセス・操作できる必要があります。

ユーザーは主に以下のキーでWebページを操作します。

キー操作動作
Tabキー次のリンクやボタンに移動
Shift + Tab前のリンクやボタンに戻る
Enterキーリンクやボタンを実行
Spaceキーチェックボックスの選択、Webページのスクロール
矢印キーラジオボタンやドロップダウンメニューの選択

これらのキーで、すべてのリンク、ボタン、フォーム要素にアクセスできるのが理想です。

以下のような対応漏れがあると、キーボードのみでの利用者が目的の操作にたどり着けない、Webページを離脱せざるを得ないという状況になってしまいます。

  • マウス操作でしか開かないドロップダウンメニュー
  • フォーカスを受け取れないボタンやクリック可能な要素
  • フォーカスの移動順序が不自然で操作しづらいページ構造
  • フォーカス表示が見えない、または消されている要素

まずはTabキーでフォーカスの移動順序が論理的か、すべての操作がキーボードで行えるかをチェックしてみましょう。

読みやすいフォントサイズと行間にする

テキストのフォントサイズと行間は、Webサイトの読みやすさに直結する要素です。文字が小さすぎたり行間が詰まりすぎていると、高齢者や視覚障害のある方だけでなく、すべてのユーザーにとって読みにくいコンテンツになってしまいます。

ウェブアクセシビリティを意識するなら、誰でも無理なく読み進められるレイアウトを心がけましょう。

推奨されるサイズ

項目推奨値
本文のフォントサイズ16px以上(または1rem以上)
行間(line-height)フォントサイズの1.5倍程度

12px以下のフォントサイズは多くのユーザーにとって読みづらく、特にスマートフォンでは判読が困難になります。

また、ユーザーのブラウザ設定や拡大機能に対応できるように、絶対値(px)より相対指定(remやem)を使うことをおすすめします。

フォントの種類によっても読みやすさは変わります。

フォントの種類特徴
ゴシック体画面上では読みやすい
明朝体長文には適しているが、小さいサイズでは読みにくい場合がある
装飾的なフォント見出しなど限定的に使用し、本文には使わない

読みやすいフォントを選ぶことも忘れないようにしましょう。

ウェブアクセシビリティ対応のメリット

ウェブアクセシビリティに対応するメリットは、アクセシビリティ向上以外にもあるんですか?

もちろんあります。いろいろなプラスの効果が期待できるんです。

ウェブアクセシビリティへの対応は、Webサイトを運営する事業者にとっても以下のようなメリットがあります。

ユーザビリティが向上する

ウェブアクセシビリティ対応で求められる改善の多くが、ユーザーの体験向上に直結しています。つまり、ウェブアクセシビリティ対応を進めると、結果としてWebサイト全体の使いやすさが向上するということです。

ウェブアクセシビリティ対応ユーザビリティへの効果
見出し構造を正しく整えるページの内容が一目で把握しやすくなる
文字と背景のコントラストを高める屋外でスマートフォンを見るときや目が疲れているときでも読みやすくなる
キーボード操作に対応するマウスよりキーボードの方が操作しやすいユーザーにとっても快適なWebサイトになる

この表を見てわかるように、障害のある方が使えるようにするという取り組みが、そのままWebサイト全体の品質を底上げすることにつながっているのです。

ビジネスへの好影響が期待できる

厚生労働省が2024年5月に公表した「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」によると、日本国内の障害のある方は約1,164万人で、総人口の約9.3%です。高齢者人口を含めると、その数はさらに大きくなります。

ウェブアクセシビリティへの対応は、これまでWebサイトを十分に利用できていなかったユーザーにもサービスを届けられるようになることを意味します。新たなユーザーの獲得や既存ユーザーの満足度向上につながるわけです。

ウェブアクセシビリティへの取り組みが企業の社会的責任(CSR)としても評価されやすいというメリットもあります。

参考:厚生労働省|令和4年生活のしづらさなどに関する調査

SEO効果が期待できる

ウェブアクセシビリティ対策は、SEOにも良い影響を与えます。検索エンジンがWebサイトを評価する際に重視する要素と、アクセシビリティで求められる要素には、多くの共通点があるからです。

検索エンジンは「ユーザーにとって使いやすいWebサイト」を高く評価する傾向があります。

アクセシビリティ対策は、まさに「ユーザーにとって使いやすいWebサイト」を実現するための取り組みです。

考えられる具体的な影響

  • 検索順位の向上
  • クリック率の向上
  • コンバージョン率の向上

たとえば、視覚障害のあるユーザーが音声読み上げソフトを使ってWebサイトを閲覧しているとします。

もしグラフや図解などの画像に代替テキストが設定されていなければ、その内容を把握できず、文脈を理解できないままWebページを離れてしまうリスクが高いです。

逆に、「2025年度の利用者数を示す棒グラフ」のような説明があれば、視覚情報に頼らずに必要な情報を得られ、Webページに留まって続きを読む可能性が高いでしょう。

ウェブアクセシビリティ対策は滞在時間の向上につながり、結果としてSEO評価も高まるのです。

アクセシビリティチェックにおすすめのツール3選

アクセシビリティ対策を始める前に、運用しているWebサイトがどのくらいアクセシビリティに配慮されているのかをツールで確認しましょう。

ウェブアクセシビリティのチェックに役立つツールを3つ紹介します。

WAVE

WAVEのスクリーンショット

画像引用:WAVE

「WAVE」はW3Cが提供するアクセシビリティチェックツールです。日本語対応はしていませんが、無料で利用できます。

W3CはHTMLやCSSなど、プログラミング言語のルールを決めている非営利団体です。

Lighthouse

Lighthouseのスクリーンショット

画像引用:Lighthouse

LighthouseはGoogleが提供するChromeのブラウザ拡張機能です。Chromeウェブストアから追加して利用できます。

Lighthouseはアクセシビリティチェック以外にも、ページ速度やパフォーマンスなどをチェックできます。

Web AIM Color Contrast Checker

前景色と背景色を比較してコントラスト比を数値化してくれるツールです。Webページにアクセスすればだれでも利用できますが、日本語非対応です。

ウェブAIM Color Contrast Checkerのスクリーンショット

画像引用:Web AIM Color Contrast Checker

ウェブアクセシビリティに関するよくある質問

ウェブアクセシビリティとは何ですか?

ウェブアクセシビリティとは年齢や障害の有無にかかわらず、すべての人がWebサイトやアプリを問題なく利用できるようにする考え方です。視覚や聴覚の障害だけでなく、一時的なケガや高齢による変化など、さまざまな状況にも配慮します。

ウェブアクセシビリティが高いかどうかを判断する基準はありますか?

はい、あります。
ウェブコンテンツ アクセシビリティ ガイドライン(WCAG) 2.1」といって、アクセシビリティが高いWebサイトづくりの方法が解説されているガイドラインがあります。
英語版ですが誰でも閲覧できるように公開されているので、ウェブアクセシビリティ対応チェックリストとして使ってみてください。

ウェブアクセシビリティの適合レベルは、どこまでを目指せばよいですか?

一般的には、「レベルAA」への適合が現実的かつ推奨される目標とされています。

レベルAAAは理想的ではあるものの、すべてのコンテンツで満たすのは難しく、実装や運用コストの面でもハードルが高くなります。

ウェブアクセシビリティ対策は何から始めればいいですか?

まずは、見出し構造を整理する・画像に代替テキストをつける・リンクの文言を明確にするなど、基本的な部分から始めましょう。特別なツールや知識がなくてもできる改善がたくさんあります。

まとめ

ウェブアクセシビリティとは、年齢や障害の有無に関わらず、すべての人がWebサイトを問題なく利用できるようにするための取り組みです。

2024年4月に法改正された「障害者差別解消法」により、民間事業者にも「合理的配慮の提供」が義務化され、Webサイト運営者にも対応が求められるようになりました。

「ユーザーにとって使いやすいWebサイト」を実現する取り組みのため、SEOとの相乗効果も期待できます。

伝えたい情報がすべての人に届くように、まずはこの記事で取り上げた対策の中から取り組めそうなものを実践してみてください。

この記事を書いた人

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SEO Writer / SEOタイムズ編集部

読者インサイトを分析し、行動につながる構成を設計。E-E-A-Tを重視し、専門家監修と実データで信頼性を担保。コアアップデートやAI検索動向を常にモニタリング。一次情報の検証や実例を用いた有益な情報を発信していきます。